フィギュアスケートのアレコレ

フィギュアスケートのアレコレについて語るブログです。

【ネーベルホルン杯】 安藤美姫選手の演技

その演技を見て、正直ここまでできるとは思っていなかったです。それに感嘆するとともに、これまでの(それは相当なものだっただろう)努力に敬意を。またあらためて、その才能に思いを致さざるを得ないといいますか、素直にすごい選手だと思います。

(SP:www.youtube.com/watch?v=NpiMaI6VKQk)
(LP:www.youtube.com/watch?v=sC8OjXpeHBQ)

SPは、滑り始めた途端に柔らかな雰囲気が出せるのはさすが。基本的には、彼女の以前からのパターンを踏襲した演技構成になっているかと思いますが、非常にドラマを感じさせるものになっており、その意味では得点が出る、出せるプログラムではないかと僕は感じました。

フリーに関しては、やはりSPとは別の競技なんですね。SPはなんとか乗り切れる、という部分がフリーでは通用しない。また『火の鳥』は非常にパワーを必要とする音楽ですから、その苦しさが余計に目立ってしまった。そんなところはあったかもしれません。
つなぎについて、現時点でジャンプを跳ぶための構成になっているのは、これは致し方ないかと。ただ、元々トランジションの部分は指摘があったようにも思うので、今後どこまで詰め切れるかという点は、気になるところです。

SP・フリーともに、スピンのレベルに目がいってしまう…という方も少なくないのでは。以下、その実施状況をまとめてみました。間違いがあるかもしれませんが。

▽SP
FSSp3=レベル3の構成。
CCoSp3=足換え後のキャメルが不完全なため、「両足で3基本姿勢」が成立せず。
LSp2=足をつかんでからの姿勢で8回転回れば、レベル3に。

▽フリー
FSSp2=SPと同構成。フォワードに分類される姿勢がやや高く、認められなかったか。
CCoSp2=SPと同構成。足換え前のシットが不完全なため、「両足で3基本姿勢」が成立せず。あと一つは「エッジの変更」部分(の前後の回転数)か。
FCCoSp1=足換えを伴うスピンコンビネーションは、「3つの基本姿勢」がないとレベル2以上にはならない。(シットの不足)

まず考えられる要因としては、安藤選手が休養していた間にルールの変更があり、それに対応を迫られた点。特に「8回転」の規制が2段階で進んだことが、非常に大きかったと思います。
2010/11シーズンでは、まだ「1つのスピン」で「左右の足とも行った場合には2回」カウントされました。実際、安藤選手はSPで4回、フリーで5回この要件を使用していたと思います。しかしその後、各スピンで「1回のみ」に、さらに「1つのプログラム」で1回のみに制限されてしまいました。僕はいまでもやりすぎだと思っていますが、その分なんらかのかたちで補填しなければ、レベルは獲れないわけです。そのやりくりが、まだ途中の段階であると。

それへの対応例として一つ挙げるとすれば、1つのスピンに使えるバリエーションの数の制限については緩和されましたから、FSSpはたとえば高橋大輔選手のように「フォワード→サイド→ビハインド」とつなぐ手がありますが、にしてもそう簡単に変えられるものではないでしょうし、3つのスピントータルで1つのカードをやりくりするのも、すごく大変なことなんですね。
安藤選手は怪我の影響もあり、ビールマンポジションが使えない等、手持ちのバリエーションが豊富とはいえないため、その分苦労する面はあるかもしれません。ただ、それ以外にもレベルを獲得する方法はありますから、実際に競技会で滑るプログラムの中で、何ができて何ができないのか、それをどこまで詰められるかがカギになると思います。

あとは、やはり体力的な問題が大きいかと。それは当然スピンの実施にも影響してくるわけで、回転数の確保もそうですし、またフリーのFCCoSpに関しては、予定していた構成をこなす余裕がなかった…と考えるのが自然かなと。
しかしながら、それらの課題について、シーズンを通した積み重ねの中で対応していくという点においては、どの選手も同じといえば同じなんですね。そうした意味で、この大会に出場した意義はとても大きいと思いますし、ミニマムポイントをクリアし、かつその存在を知らしめるに足る一定の結果を残したのは、上々のスタートといえるのではないでしょうか。

残された時間等々を考えれば、非常に厳しい状況にあることは間違いありませんが、まだまだできることはあると思いますし、それを貫徹しようとする強い意志も、類まれな才能も彼女にはある。
2度の世界女王に輝き、歴史に残るキャリアを築いてきた安藤選手には、それにふさわしい環境が用意されてしかるべきだと僕は思います。またスポーツという世界で、自らの限界に挑戦する姿は、他の選手と同じく称賛されるべきもの、等しく尊いものです。そのすばらしいチャレンジを目にすることができる幸運に感謝し、一人のファンとしてこの競技を、それに打ち込む選手たちの演技を、思う存分楽しみたいとあらためて思います。
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[ 2013/09/29 21:46 ] 13/14終了した大会 | TB(0) | CM(0)

【JGP第5戦】 本田太一選手の演技

フィギュアスケートのジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第5戦、ベラルーシ大会の男子シングルから、本田太一選手の演技です。

▽SP


▽フリー


SPはなんともかわいらしい演技…と書くと怒られちゃいそうですが、そういう振り付けもあるし、やっぱかわいいや。でもこういう曲をジュニアの選手が滑ると、思わず応援したくなるといいますか、観客を味方につけられるプログラムではないかと。
演技そのものはかわいいばかりでは(もちろん)なく、最初の3T+3Tなどはなかなか豪快ですし、スピンやステップもしっかりレベルをとっていますよね。足換えのキャメルは、最後のバリエーションが成立しているかどうか…というところか。

フリーはフリップに苦しんだでしょうか。でもプログラムはSPより大人な感じで、しかしそれが少年らしいとでもいうのか、何言ってるかよくわかりませんが(笑)、僕はとても好感を持ちました。違う魅力が見せられるのもいいと思うし、またそれが見られるのもうれしいし。ステップからジャンプでフィニッシュ、というのもいい感じ。

彼の演技からは、随所で丁寧に気を遣って滑っているなーというのが感じられますよね。そこがいい。要素に集中しながらも、大切なことは忘れず身についているというのかな。時にはお留守になってしまうこともあるとは思うのですが、それはシニアの選手でも同じなわけで。エラそうにいってますが。
というわけで、SPもフリーも本人としては悔いが残るものになってしまったかもしれませんが、今季これからの歩みに大いに期待したいと思います。
[ 2013/09/29 21:40 ] 13/14終了した大会 | TB(0) | CM(0)

【JGP第5戦】 K. GAINETINOVA / I. BICH組のフリー演技

フィギュアスケートのジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第5戦、ベラルーシ大会のペア・フリーから、Kamilla GAINETDINOVA / Ivan BICH組の演技です。



引き続き、フリーも拝見。僕は好きです、このプログラム。2人の雰囲気にもよく合っているのではないかと。トリプルツイストもだいぶかたちになってきたような。ソロジャンプでルッツが見られないのは、少し寂しい気もしますが。一つリフトが無効になったのは、男性の腕ですかね?シングル以上に疎いもので、お恥ずかしいかぎりです、まったく。

スピンは合っていましたが、演技全体を見渡すと、まだ息の合っていないところが見られたと思うので、そのあたりも含め、これからの進化が楽しみ。これまでの2大会に比べると、やや見劣りするスコアとはいえ、ジュニア・グランプリ初優勝は、とてもうれしく思います。連戦になりますが、次の試合にも期待したいです。
[ 2013/09/29 21:37 ] 13/14終了した大会 | TB(0) | CM(0)