フィギュアスケートのアレコレ

フィギュアスケートのアレコレについて語るブログです。

何かの「活動家」への転身なのか?

田村明子さんといえば、スケートファンにはいわずと知れた有名なライターさんだと思います。その田村さんが書いた『なぜ高橋大輔はチャンに完敗なのか?ふたりの天才の結果を分けたもの』と題する記事(※)が「Number WEB」に掲載されたのですが、それを読んで少々…いや、かなり首を傾げてしまいました。
(※http://number.bunshun.jp/articles/-/195587/)

まず、SPにおけるチャン選手の4回転のミスに対し、転倒のディダクションが付かないのは「?」という箇所。

「今回のテクニカルスペシャリストはカナダ人のジェイソン・ピース、アシスタントスペシャリストは日本の天野真。そして2人の間で意見が割れた場合に決定するのは、テクニカルコントローラーの役割で今回はスイス人の女性だった。『転倒ではない』という最終決定は、彼女が下したことは間違いない

…なぜ?その根拠は?取材により、何か確たるものが明らかになったのだろうか。少なくともルール上は、彼女が「少数」に回る可能性も排除できないと思うのですが。正副スペシャリストの一致した見解は、コントローラーといえど覆すことはできませんから。それに、「三者一致」という可能性もあるのでは?
「試合終了後、是非その理由を質問してみなくてはならない」と思ったが、「そんなもやもやした気持ちは、チャンの圧巻のフリーを見せられ、ふっとんでしまった」、と。では、どうやって…。

高橋選手のフリー演技が)「9点台が並んでも少しもおかしくない演技だという声は、海外のプレス関係者たちからも聞こえてくる」

うーん、この一文に一体どれほどの意味があるのかなあ。そういう声がある、ということはわかるのだけど、それがどれほどの声だというのか。そもそも、プレス関係者に「9点台が並んでも少しもおかしくない」といわれても、それをどう受け止めればよいのだろう。そりゃあ僕みたいな一ファンが「あれは8点!」「これは9点!」というよりは、重みがあるのかもしれないけどさ。

「カナダのスケート連盟は、裏でも表でも政治的なことをしてくる。日本も少しは努力したらいいのに」「ある米国のベテラン記者は、そう口にした」
「それにしても、よくぞまあここまで出したものよ、という点だった」

まあそういう記者もいるのでしょう。田村さんが「そう感じた」というのもわかる。でも、あまりにも何か「カナダ」に含むところでもあるのか?と思わせる書き方のように僕には感じられるし、正直読んでいい気分はしませんでした。何かを煽っているのか?と思うほど。

たしかに、この記事全体にまったく頷くところがない、ということはないんです。競技の性格上そういうこともあるかもしれないし、そうした方がいいかもしれない…とも思います。国内選手権の得点については、僕自身何度か(表現は違えど)同じようなことを書いた覚えがありますし。でもなあ…。
それよりなにより、いちばん首を傾げるのは、この記事のタイトルの「ふたりの天才の結果を分けたもの」とは結局何なのか?、それが最後まで読んでもまったくわからないことなんですよ。途中、チャン選手の凄さに触れてはいるものの、結びは「駆け引き」の話ですよね。…??? 結局それですか、と。いやいや、そんなわけはないはずなのですが…他にどう読めば?

今度の記事や『ワールド・フィギュアスケート』のレポート等を見ると、僕は田村さんが自らの強い思いを前に、ライターとして何か大事なものを見失いつつあるような気がしてならず。いや、こういうのもアリなのかもしれないけど、これじゃ何かの「活動家」みたいじゃないですか?僕が求めるライター像とは違う、ただそれだけのことかもしれないですが…。

「今や大ベテランである高橋がけなげにも『4回転の成功率をもっと上げていかなくては』と口にするのを聞いて、今更ながら、競技スポーツの過酷さに胸がつまったのである」

最後に、誰しも少々感傷的になることはあるだろうし、それを書くのが悪いとはいわないのだけど、少なくとも僕が知る高橋選手の4回転(に限らずだけど)に対する向き合い方は、もっと前向きで、もっとポジティブなものだと思います。そういう気持ちになるのはわからないではないのだけれど。まあこれも、単に僕が言いたかっただけのことなんですけどね。
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[ 2012/02/14 20:09 ] メディア関連 | TB(0) | CM(6)
人のふり見て・・・
こんにちは!
前に、国内大会なんだしもっと点数だしてくれ!みたいなアホコメしたのを思い出しました(汗)
でも、言い訳・・・ですけど、私のような素人が人様のHPで、ぶーたれてる(本当すみません)のとは違うわけで、仮にもフィギュアのライター?として専門誌に書かれている方がこんな根拠をはっきり示せない事、推測で公に出していいのかな、と思いました。あくまで「個人の見解」にすぎないと思うんですけど・・・。
結局「2人を分けたもの」が何なのか、スケ連の押出し方?年齢?(失礼な、なら最初から勝負しないでしょ、誰も)答えないの?
でわかったのは、記者さんたちもSPで持った疑問点もFPがよければ帳消しなんだ~くらいかな?
負けちゃったけど(男子も女子も)二人とも刺激をもらったと語る、良い大会だったなぁと思ってたんですけどね。
[ 2012/02/15 12:21 ] [ 編集 ]
こんばんは!
りーさん、こんばんは。

> 仮にもフィギュアのライター?として専門誌に書かれている方がこんな根拠をはっきり示せない事、推測で公に出していいのかな、と思いました。

僕もそこが引っかかっちゃうんですよね。ちょっといろんな意味で「逸脱」しているように感じられました。記事のタイトルと中身が合っていないというか、それも含めた煽りのようにも見えてしまうし…。もう少し丁寧に、丹念な取材に基づいた記事が読みたいですよね。何かのプロパガンダのよう…というと言い過ぎかもしれませんが、とにかく残念な内容だったかなと思います。

タロウ
[ 2012/02/15 22:09 ] [ 編集 ]
はじめまして
Winterと申します。
最近こちらのブログを知り、少しずつ読ませていただいています。

この記事を読んでなんだかモヤモヤとしていた感情を
すっきりと言葉にしていただいた感じです。

ツイッターの#figureskateタグでは結構な好感を持って
同意されていたので消化不良でしたが、
わかりやすく気になる点を整理してくださっていて
納得でした。

※記事下にツイートボタンがあるのですが、
今回のように「なるほど!」と思った記事は
ツイートさせて頂いてもよろしいのでしょうか?

万一異論のある人とかがワンサカ押しかけて
ご迷惑をかけてはいけないと思って躊躇しちゃったのですが…。
[ 2012/02/16 02:48 ] [ 編集 ]
はじめまして!
Winterさん、こんばんは。

> ツイッターの#figureskateタグでは結構な好感を持って同意されていたので消化不良でしたが

そうなんですか…。僕ツイッターやめちゃったもんで、そのへんよくわからなくて。そうなのか…。

> ご迷惑をかけてはいけないと思って躊躇しちゃったのですが…。

お気遣いありがとうございます。自分が公開しているブログですし、そこに自分が設置したツールですから、その結果については、管理者である僕が負うべきものだと思うので、よろしければじゃんじゃん利用しちゃってください。そこに添えられるものが「同意!」でも「違うと思う!」でも結構です!お気遣いいただいたことがまずはうれしいです!ありがとうございます!

タロウ
[ 2012/02/16 22:16 ] [ 編集 ]
はじめまして
タロウ様、今晩は。

2年前くらいから拝見していますが、今回、初めて投稿いたします。
タロウ様の「田村コラム」に対する批評、とても共感出来ます。

彼女の著書の中でも「カナダという国はフィギュア関係者の間では噂が…」くらいのことを書いていましたので、カナダには何か「含む」ものがあるのかもしれません。

それにしても、曖昧で思わせぶりな書き方ですよね。
フィギュアファンの一部に根強い「陰謀論」を煽っているようにも受け取れます。
まさか、そちらの方に宗旨替えをしたとは思えませんが(笑)

「政治的」についての事例を具体的に示して欲しかったです。

このことで引き合いに出したくなるのは、2009年4月23日付「国別対抗戦、終了『どうもありがとう、東京」なる、青嶋ひろのさんのコラムです。一部ファンの暴走を咎めるような内容でしたが、これもかなり曖昧な表現で不評でした。

両者のコラムの内容は見事に対照的ですが「隔靴掻痒、奥歯にものが挟まったような表現」という点ではよく似ています。

お二人ともネット上の過激な?フィギュアファンを相当意識して書いている印象も受けました。ひとりはそれを咎めるように書き、ひとりはそれに少し阿るような書き方で。
[ 2012/02/24 00:56 ] [ 編集 ]
はじめまして!
片割月さん、こんばんは。返信が遅くなり、申し訳ございません。

> 彼女の著書の中でも「カナダという国はフィギュア関係者の間では噂が…」くらいのことを書いていましたので、カナダには何か「含む」ものがあるのかもしれません。

僕も一つ鮮明に覚えている箇所があります。そのときは「そんなこともあるものなのかなあ」ぐらいに、少々ぼんやりと受け止めていたのですが。

> 両者のコラムの内容は見事に対照的ですが「隔靴掻痒、奥歯にものが挟まったような表現」という点ではよく似ています。

「隔靴掻痒」、すごく勉強になりました(笑)。すみません、一つ蓄えが増えたとうれしくなってしまいまして。ただ、僕自身似たところがあるのは否めず、思わず考えさせられる言葉でもありました。

> お二人ともネット上の過激な?フィギュアファンを相当意識して書いている印象も受けました。ひとりはそれを咎めるように書き、ひとりはそれに少し阿るような書き方で。

青嶋さんは特に、意識しているような気がします。それがあまりに唐突で、面食らったことも。田村さんはこうなると(どうなると?)、俄然次の書きものが気になります。要注目です。

> 2年前くらいから拝見していますが、今回、初めて投稿いたします。

ありがとうございます!コメントをくださったこととあわせ、とてもうれしく思います。

タロウ
[ 2012/02/26 21:36 ] [ 編集 ]
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