いよいよ開幕したフィギュアスケートのGPシリーズ。第1戦は
スケートアメリカ。その
男子ショートプログラムの感想です。
2 アダム・リッポンなんか雰囲気変わりました?全体として動きにキレがあり、気持ちも前面に出ていたように感じられ、すごくすごく印象がよかったです。体の状態もよさそうですよね。かなりトレーニングを積んできたことが窺えるような。
4回転ルッツのトライは、アンダーローテーションの判定だったもののお見事。FSSpの最後のポジションがやや高めかな?と思ったのですが、パネルは認定した模様。アクセルはよう降りたな。ステップもキレッキレ。観客へのアピールも怠りなく。CCoSpの
回転速度は凄まじい。とてもいい『カルメン』でした。SPにその魅力を「
凝縮」って感じ。
5 ジェイソン・ブラウン継続のプログラムは、もうこれでもかというぐらいに音楽を表現していますよね。ホント、
これ以上はできないのではないか?と思うほど。これ以外にもない(彼以外にはできないし、的確な表現が他に存在しない)とも感じさせる
最高の質ではなかったかと。ジャッジの評価が右肩上がり(一直線だ!)になるのも頷ける。ていうか頷くしかないよ。
トリプルアクセルに関しては、もはや
標準装備といってよいでしょうか。スピンもすばらしい。どの姿勢もすばらしい。バリエーションには該当しない姿勢も、彼の場合はレベルアップしても文句は出ないのでは?
6 小塚崇彦たしかにジャンプのミスは残念でした。でも、僕はとてもいい演技だったと思います。よく滑っていたしよく動いていたし、体が跳んで弾んでまさに「
躍動」していたし、見ていてとにかく気持ちよかった、心地よかった。コンディションは本当によいのだと思う。全体的に引き締まっていて、さらにスタイルよくカッコよく見えたし。
キャメル足長っ!とも思った。それだけ姿勢がいいということなのだろうし、ジャッジはもっと評価してください。
滑りが極上なのは当然、加えて今日のアクセルは
極上の出来だ。スピンはCCoSpの入りでバランスを崩したり、途中のジャンプが少しスムーズにいかなかったり…というのはあったかな。FSSpもちょっとスローだったかもしれない。
トランジションはすごくいいと思う。足元(に限らずか)のコントロールに影響を及ぼすような難しい動きも随所に見られ、そういうところも評価の対象になるはず(…ですよね?)なのだけど、7.25とかどういうことだ。
つーか6点台とか誰だよ!ケンカ売ってんのかよ!受けて立つよ!でもヤバかったらすぐ逃げるよ!プログラムそのものは、難しい音楽をよく表現していると思います。よくできるな…とも思う。動かせば動かすほどその表現が際立つ小塚選手の
特性をすごく生かしているなと感じますし、コミカルだけどクール、シャレているようで、少し外しにかかってもいるようで、そこがまた
クール!という印象。らしくも感じられ、でも昨シーズンとは異なる魅力、その新鮮さも感じられ。小塚選手には、このプログラムをとことんクールに究めてほしい!そんな風に思いました。
今季のSPタカちゃんも、実にいい感じだ!7 町田樹間違いなく、今日いちばんのパフォーマンスだったと思います。強いなー。あと自分は全身全霊を捧げて、この作品を滑っているんだ、という、それが
「目に見えて」伝わる強さ、ですよね。その表現に対する姿勢には、頭が下がる。
音楽は『エデンの東』。少し演技が途切れ途切れに見えるところがあった昔の町田選手に、この選択は可能だっただろうか?エラそうに聞こえるのは百も承知ですが、よくここまで…と思ってしまった。このシーズンにとっておいた、ということについても、それが頷けるプログラムだと感じます。
冒頭の
4回転3回転はすばらしかったですねー。アクセルはちょっとこわかったけど。スピンはどれも上手くまとめていましたよね。キャメルはレベル3構成で、という戦略もいいと思う。ギリギリ8回転ではなく、9回転超しっかり回っている点にも好感。
ステップも情感が伝わってくる。体全体を使って、ただあくまでそれに比してということでいえば、もう少し足元が伸びてほしいところで伸びきらないように感じるもどかしさ…みたいなものはあったかもしれない。会場ではまた違う見え方がするのかもしれないし、異なる印象を持った方もいらっしゃることと思います。
明日は『火の鳥』。本人曰く「
幸せな時間」がまた訪れますように。期待したいです。
8 高橋大輔ある程度覚悟はできていた…というと後出しっぽい?でも、ショックはない。残念ではあるのだけれど。高橋大輔は、いつも「ここから!」という選手です。心配はいらねー。もしくは心配しつつも、心配しねー。
しかしその
身体表現たるや、もうどこまでいってしまうのだろう。今日もまた圧倒されてしまった。決して体が動いていないわけではないんだよな。滑りそのものも悪くないのだと思うし、コンポーネンツの高い評価は至極当然…って、
ホント6点台誰だよ!いいからかかってこいよ!だからヤバかったら逃げるよ!スピンもFSSpの「0」評価は渋いと思う。CCoSpの「1」もどうなんだろ。あれ絶対音楽に各姿勢の
回転速度合わせてるでしょ。結果的にかな。とにかく、「1」はどうかと。
プログラムについては、決してわかりやすいものではないと僕は思います。全体のコンセプトは、高橋選手本人の言も聞いていたため、理解できなくはないのですが、音楽が少し飲み込みにくいんですね。当然僕にとって、ということなのですが。咀嚼する前に次の波来ちゃった!みたいなところがあるといいますか。
しかしながら、まだシーズン序盤の、GP第1戦の演技ですから、これから高橋選手のパフォーマンスが上がっていくにつれ、どう自分の印象が変わっていくのか、それもまた楽しみにしたいです。
僕の大好きなフリーも楽しみだ!
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